第2回 嚥下食調理技能者講習会
一般社団法人 食とコミュニケーション研究所は,2022年度から嚥下食調理技能者講習会を開始することになりました.わが国では,『食べられなくなったら人生終わり』という時代から,『食べにくくなっても,食べやすいものを選び,食べるリハビリテーションをして長き人生を食と共に全うする』時代へと変わりました.同時に,高齢者や摂食嚥下障害者の食のQOLが飛躍的に高まりました.企業の取り組みも活発でそれを後押ししています.
国も各学会も摂食嚥下障害の方がより良い食生活を過ごすことができるように,各種基準を策定しています.各基準作成によって,どのような食物をどのように提供すればよいかがわかってきました.
以下に示すように具体的な基準が学会や国から基準化されています.
嚥下調整食学会分類2021(Japanese Dysphagia Diet 2021)
出典:日摂食嚥下リハ会誌25(2):135–149, 2021
嚥下食ピラミッド
出典:https://www.engesyoku.com/kiso/kiso06.html
しかし,嚥下食(嚥下調整食)を理解し適切に調理できる人材が不足しています.嚥下食を調理できる人材育成が急務です.
不足している理由は,嚥下食(嚥下調整食)は,物性・味・温度管理・水分量・油脂など病態を理解しながら適切な食物を調理することが求められるからです.単に,ミキサーにかけたりつぶせばよいという調理とは異なるからです.
食とコミュニケーション研究所では,『嚥下食調理技能者』を育成することを目的に,講習会を開催します.