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第1回 オンラインセミナー「食支援の実際」

 安全においしく味わってもらうための知識やコツを5回にわたって解説します。 講師は、食支援のプロである言語聴覚士の柴本勇先生です。ご自宅や施設、病院で食事介助をされている方、「むせやすい、飲み込みづらい」と自覚されている高齢者の方、言語聴覚士やそれ以外のリハビリテーション専門職など全ての方を対象とする講座です。 言語聴覚士にとっては日頃なおざりになりそうなことの確認や科学的根拠のある訓練を考える上での知識の整理とアップデート、他職種の方や嚥下障害の方のご家族にとっては、介助方法やリハビリテーションについて理解を深めていただく機会になることと思います。みなさまどうぞご参加ください。


第1回 オンラインセミナー 紹介ビデオ

第1回オンラインセミナー「食支援の実際」プログラム


第1回 2020/9/4(金) 「食べるメカニズム」

「食べる」という活動は、神経や筋活動が巧みに制御された複雑な運動の上に成り立っています。また、認知、反射活動と随意運動が共存するという人の中では唯一のものです。食べられないことやその支援を考える上で、基盤となる「食べること」の生理学的知識を学びます。

第2回 2020/9/18(金) 「食事介助の実際」

食事介助で窒息事故など痛ましい事故が起きています。食事介助はプロフェッショナルな活動です。食べる方も支援する側にも安心な食事介助を、科学的な視点で専門的に解説します。また、より可能性を拡げられる介助方法についても学びます。

第3回 2020/10/2(金) 「リハビリテーション手技」

摂食嚥下リハビリテーションは、ここ30年で急速に発展してきました。毎年新たなる手技が開発され実践されています。1つ1つの手技について、目的、適応、方法を学びます。最新で正確な手技を用いて支援することが、目標達成に近くなります。専門的な視点で解説します。

第4回 2020/10/9(金)  「摂食時の姿勢調整」

食べる環境を整えることは、ご本人の最高のパフォーマンスを引き出すことになります。摂食時の姿勢は、重要な環境設定の1つです。科学的な視点で姿勢設定をすることは、重要であり、その基本的知識、具体的方法、注意点などを学びます。

第5回 2020/10/23(金) 「リスク管理」

せっかく本人のために行っていることでも、誤嚥や窒息事故が生じると生命にかかわる事態になりかねません。リスクをアセスメントし、マネジメントできる力をつければ事故を未然に防ぐことにつながります。専門職も家族も、食支援する誰もが知っておきたい「安心・安全」につながる知識や行為を学びます。

参加記 ~受講された方のご感想~


第1回「食べるメカニズム」

言語聴覚士 

 第1回オンラインセミナー「食べるメカニズム」に参加させていただきました。食べるメカニズムについて非常に分かりやすく説明していただき、大変勉強になりました。
 嚥下は条件によって運動を変化させなければならないが、嚥下障害のある患者さんはそれが難しいこと。食塊は圧力によって移動するため、圧力差を作ることが大切であること。摂食嚥下の発達過程と、発達に合わせた食事についてなど、ポイントを絞って説明していただいたことで、今回初めて嚥下障害とはどういう状態なのかを体系立てて捉えられるようになったと感じています。
 今回のセミナーで最も印象に残った内容は、喉頭を「煙突」に例えられたことでした。これまで、「加齢に伴い喉頭が下垂すると、嚥下時に挙上しなければならない距離が広がるため、嚥下に不利になる」と教科書的に理解していましたが、理屈は分かるけれど、イメージしづらいと感じていました。しかし、煙突の位置が低くなれば食塊が喉頭に侵入しやすくなると図で示されたことで直観的に理解することができました。
 今回お話しいただいた内容は直観的に分かりやすいものが多く、患者さんやご家族への説明に役立てたいと考えています。また、食事介助や訓練といった実践についても今後のセミナーで勉強させていただきたいと思います。



第2回「食事介助の実際」

歯科衛生士 矢部高子 
(静岡県在宅歯科医療推進室 NPO法人静岡県歯科衛生士会)

 まず、私の背景を少しお話します。私の勤務先は静岡県歯科医師会の開設する「静岡県在宅歯科医療推進室」です。歯科の訪問診療に関する相談窓口が主な業務ですが、食支援に関する相談も受けます。難しいのは、誤嚥性肺炎で入院された患者様の相談です。ご家族から「誤嚥性肺炎で入院し、絶飲食の後に食べるためのリハビリがない、このまま食べられないのだろうか」等、深刻な相談の、その少し後に亡くなる事例も。入院前は普通に食べていても、誤嚥性肺炎の患者さんが入院前と同等に口から食べられるようになっての退院は難しい現実があり、要介護度が一気に進み、死期を早めてしまうケースも少なくないと思います。100歳超の方も増える今、終末に誤嚥性肺炎で亡くなるのは仕方ないと理解しつつ、誤嚥性肺炎の予防に寄与したいと思う歯科衛生士が多くいます。食支援を学び、歯科衛生士も関わりたいと思います。
 第2回セミナー「食事介助の実際」は、柴本先生のご経験に基づく具体的で細やかなご講演で、知りたいと思っていたことはもちろん、多くのポイントを学ぶことができました。私が過去に受けた摂食嚥下関連の研修の多くは教科書的知識が中心で、例えば「声の確認」では湿性嗄声がどんな声かを学びました。柴本先生から「声の、いつもとの違いを確認する」とご説明があり、声が変わっている、無言で食べている等は要注意とのこと。対象者1人1人が違うその変化に気づくことが重要だと感じました。高齢者施設などで起こりがちなモグモグが止まる問題への対処も、私は単純に「交互嚥下かな?」と思いきや、刺激を与える必要があるとのこと。一口量・味・温度・順番など、その方に合った刺激が嚥下反射の惹起に繋がると納得できました。ペーシングに重要な喉頭挙上確認は、触れる実演で確認でき、食事介助者の観察視線の動画も明確でした。食事介助の奥深さに触れ、プロフェッショナルな技術だと実感したセミナーでした。



第3回「リハビリテーション手技」

言語聴覚士 原ゆかり(田辺記念病院)

 私は2年目の言語聴覚士です。回復期病院で日々奮闘しています。コロナウィルスの影響で外部講習に参加できる機会が少ない状況ですが、臨床での疑問や悩みは待ってはくれません。知識を深めることの難しさを感じながら不安や焦りの中で過ごしています。
 食とコミュニケーション研究所のオンラインセミナーでは、毎回柴本先生の臨床でのご経験も交えて、根拠を非常に分かりやすく示してくださいます。とても具体的で「あの患者様と一緒にやってみよう!」とすぐに臨床に活用できる事柄が多く、ご講義後には自分の不安な気持ちも軽くなります。毎回とてもありがたく拝聴しております。時間設定も、受講させていただく側としては非常に集中しやすいように感じます。
 第3回「リハビリテーション手技」のご講義においても、各手技を具体的に分かりやすく教えていただきました。恥ずかしながら “メンデルソン手技”を私自身がまだうまく出来ません。教科書などで訓練効果があることは理解していても、自分が出来ないことを患者様に求めることはできないと敬遠しておりました。この度、“舌を口蓋に思い切り押し付けることから始めても良い”と教えていただき、「それなら訓練で出来そう!」と感じられました。目的別に各手技を示してくださったことも理解しやすく、臨床で迷った際の指標にさせていただきます。
 個人的には、日頃から姿勢調整をどのように考えたらいいのか悩むことが多いです。様々な病態を持つ患者様にとって、どのような姿勢で食事をすることが望ましいのか。先行期や咽頭期など複合的な問題がある中で、総合的に良い食事姿勢とはどのようなものなのだろう、と答えを出せないことがしばしばあります。第4回の“摂食時の姿勢調整”を特に心待ちにおります。
 第5回まですべてのセミナーに参加させていただき、自分の担当患者様のお力になれるよう活かしていきたい気持ちです。



第4回「摂食時の姿勢調整」

言語聴覚士 鈴木沙耶香(吉田病院 附属脳血管研究所)

 「食支援の実際」と題されたオンラインセミナーでは、柴本先生の長年のご経験に基づいた内容を非常に分かりやすくご講義いただけるので、毎回楽しく拝聴させていただいています。コロナ禍で学びの機会が減ってしまった今、とても貴重な機会をいただき感謝しております。
 第4回目のテーマは「摂食時の姿勢調整」でした。言語聴覚士として日々患者様の嚥下評価や食事介助に携わる私にとって、具体的な数字や写真がふんだんに盛り込まれた本セミナーは大変勉強になりました。姿勢調整の目的や長所・短所については、体幹角度30度から15度刻みで詳しく表にまとめて示してくださいました。またそれぞれの体幹角度については写真にて咽頭角度と口腔内角度を示し、ポイントや注意点を詳しく解説いただきました。さらに顎引き嚥下については、頸部の位置により咽頭腔に違いが出ることをVE画像と共に明確に提示してくださいました。「90度座位=自然な姿勢」ではなく80度座位が最もナチュラルな姿勢であること、どの角度がどのような患者様に適しているのかなど、どれも納得できるものばかりでした。
 他にも実際の現場で必ず遭遇するベッドサイドでの食事介助、身長に合わないテーブルを使用する時の高さ調整方法など現場で活かせる情報ばかりで、講義後は翌日の臨床に向かうのが楽しみになりました。それと同時に、既存の環境下で工夫できることをまだまだ実践できていないと反省しました。先生に教えていただいた内容は、部内で伝達講習を開き他スタッフと共有させていただきたいと思います。毎回非常に濃い内容のご講義をしていただき、ありがとうございます。



第5回「リスク管理」

言語聴覚士 前島ちか(和歌山県立医科大学附属病院紀北分院)

 第5回「リスク管理」では、摂食嚥下リハビリテーションで考えられるリスクや、リスク管理の必要性、トラブル発生時の対応について、柴本勇先生がご自身の経験を交えてわかりやすくご講義くださいました。
 セミナーで印象に残ったのは、「人が食べる特性を理解することがリスクの予見につながる」という言葉です。患者さまのリハビリテーションを行う中で、食べることによって生じるリスク(誤嚥や窒息)と、食べないことによって生じるリスク(摂食嚥下機能の低下や、食べる楽しみ・機会の喪失)の間で、適切な評価や訓練(支援)を行うことの難しさに悩むことがあります。今回、セミナーでは、リスクを予見するには症状の観察や状態を把握すること-モニタリング-が重要であるとご講義いただきました。またモニタリングとは、摂食の一口一口を観察するだけではなく、むせの有無や声質の変化、痰の量や性状などの摂食嚥下障害の症状を観察することであり、疾患や病態を理解し全身状態を把握することであると学びました。経口摂取にともなうリスクの有無だけではなく、リスクの程度を判断することも重要であり、適切な評価に基づき、ひとりひとりの患者さまに適した機能訓練や環境調整が重要であると改めて考えました。
 「食べる」ことを支援する。安全に摂食するために、リスクを見極め、人が食べる特性を理解することが、食支援に繋がるのだと学びました。第5回「リスク管理」のセミナーで学ばせていただいたことを、明日からの臨床現場に生かし、訓練や支援の場で実践していきたいと思います。

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