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2020/09/16

「笑顔のもたらすもの」

奈良セントラル病院リハビリテーション科 後藤 栄子


人と人とが出会うと、コミュニケーションをとります。自分を表現し、相手を理解し、分かり合おうとします。
それは、欠くことの出来ない幸せな行為の一つです。
コミュニケーションの方法は様々あります。年齢、文化、経験、感受性といった条件によって異なりますが、人にとって言葉は、想いを共有する大切な手段です。
時に人は、様々な事情で、その言葉を思い通りに使うことが難しくなる事態に直面することがあります。
どんなに伝えようと努力しても、気持ちを言葉によって表現出来ない苦しさは、はかり知ることはできません。その困難に立ち向かっている方々に言語聴覚士として向き合わせていただいていると、伝えたい、分かり合いたいという気持ちの強さを目の当たりにすることがあります。
うまく伝わらず、肩を落とされる姿があります。それでも負けることなく、持てる手段を最大限に使用し、伝えようと試みられる姿もあります。そのような懸命な姿は、たとえようもなく美しく、人の秘める美点を改めて感じずにはいられません。
そしてお互いの想いをしっかりと共有し、分かり合えた感覚を感じることが出来た時、輝くような笑顔が現れます。そんな瞬間に出会えた時、私たちは、人と人とのコミュニケーションに携わることの醍醐味を感じるのです。笑顔は、言葉に勝る心の交流をもたらすのだと、教えていただきました。
おかれた諸条件の違いに関わらず、分かり合いたいと願う人の姿は美しい。
かけがえのない笑顔がますます輝き、豊かなコミュニケーションが
広がりますように。












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